超ウルトラスーパーAVアイドルプロダクション AV業界の頂点に立った男の真実の物語 3

私はその後松岡の部屋から学校に通いながら、新しく移った某有名プロダクションで、超売れっ子タレントとのバーターで、TV番組のMC(司会)としてデビューさせてもらう確約をしていたのだが、なかなかチャンスが来ずに悩んでいた。だが、一応MCでデビューする事も確約しているのだし、夜遊び等で悪い評判が立っても困るし、ろくに仕事もせず、アイドルグループも解散していたので、よく遊びに行ってた店の人等に 「今どんな活動をしてるの?」 などと聞かれるのも嫌だったので、とにかくまたきちんと芸能活動をするまでは、しばらくこのまま引きこもっておとなしくしてようと思ったのだ。
だが、その事務所はもともとそれまでいつも毎日の様に一緒に飲みに行っていたスタイリストの紹介で入っていたのだし、前に所属していた事務所のタレント達とは一切の連絡を絶っていたので、皆に酷い奴だと思われ、そのスタイリストを」利用しただとか、様々な悪口を言われていたであろう事は想像がつく。
三者にたって傍から見れば、そのスタイリストに散々世話になりながら事務所に入ったとたん、それまで毎日飲み歩いていたのに、突然連絡を絶ってしまった事は後になって思えば、自分でも確かに酷いと思う。

ともかくその事で、そのスタイリストの地元の先輩である、新しい事務所の専務にも薄情な女だと思われ、深い軋轢が生じてしまったであろう事は間違いないであろう。

こんな事になるのなら、他にも良い事務所に沢山誘われていたのであるし、そちらの事務所に行っておけば良かったのだが、その時まではそのスタイリストとほぼ毎日会うほど気があっていたのだし、一番信頼していた人物であったので仕方が無い。
だが、その時の私は、グループの仕事が終わった事などで、相当精神的にも参っていたのだろう。というのはただの言い訳ではなく、あとで考えてみても我ながら何故、この様な行動をしたのかが全く分らないからだ。何しろ中学の頃からずっと毎日の様に夜遊びをしていた私が突然、松岡の部屋に引き篭もり、周りの業界関係者達ともきっぱりと連絡を絶ったのだ。自分ごとながら怖ろしいほどに分らない。後になっていくら悔やんでみても仕方が無い事なのではあるが。

その頃松岡は派遣会社の営業の仕事はきっちりとこなし、社内での営業成績は常に一位を取っていた。

私はMCデビューが遅れている事にも焦り、松岡以外の誰とも遊びに行かない生活にもしだいに飽きてきた。それまでよく一緒に遊んでいた業界の友人達が、私のこの状況を知ったら皆何と思うだろう。私ももうこんな引きこもった様な生活はうんざりだった。
とはいえその時の私にしてみれば、事務所を移転してから仕事が来ない事で、以前の仲間達と会って彼らにそれを心配されたり気を使われるのも厭だったのだ。