超ウルトラスーパーAVアイドルプロダクション AV業界の頂点に立った男の真実の物語 14

A子は、一旦フィルターの中に入ると、まるで魔物が取り付いたかのように生き生きとした表現をし、キラキラ、と言うより、ギラギラと輝きだすのだ。
間近で撮影風景を見ていると、暗いスタジオの中、ライトを浴びている彼女は、さらにギラギラさを増して、同姓の私でさえも、見入ってしまう。
まさに、天性のタレント性を感じさせ、まぶしく見え、そこにいる彼女は、もうタレント以外の何者にも見えなかった。
私もそうした表現力を身に着けたかった。
だがそれ以上にセクシーな表現力を身に着けたいという強い願望があったのだ。
売れているAV女優の中にはおそらく、プロモーションビデオやグラビアで必要な、セクシーで可愛い、または美しく見せるベストのキメポーズや表現力が、ズバ抜けて巧い人もいるだろう。
演技はモノマネから、とは良く聞く言葉だ。
まずは巧い人の表現を、徹底的に研究し、まねをし、完璧にマスターして、そこから良いものや自分に合うものを取り入れ、独自のスタイルを創る。
もし番組のMCとして上手くいかなかった時に、もう一度セクシー系から出直す為にも、それまでに今度は、カメラマンをも驚かせるくらいの、表現力や演技力を持っていなければ。
業界の人達は、おそらくそうしたタレントを、《光るものを持っている》 と言っているのだ。
以前は、深く物事を考えていなかったし、その意味が良く分からなかったが、その時の私には痛いほど、その意味が理解出来た。
とにかく、タレント業の為にも、AVプロダクションで成功する為にも、真剣に、徹底的に、AV業界を研究しなければならない。
そしてこっそりと、凄い表現力や演技力を身に付け、皆を、あっと、驚かせたい。
まさに、AV業界を徹底的に研究することは、自分のタレント業を大きく飛躍させる為にも、重大なポイントであると感じたのだ。
そしてそれこそがまた、二人の成功に繋がるのである。

そう強く思い、私は部屋で一人でいる間、松岡が出版社の営業先で貰ってきた、山の様に積み上がった男性誌などを、隅から隅まで、まるで教科書を読む様に読み漁り、研究に研究を重ねた。
小さなコメントさえ、見逃せない。
この中に、どんなとてつもない情報が、隠れているかも知れないのだ。
AVの専門誌などは、まさに宝の宝庫だと思った。